にゃんたがうちに来てからというもの、
catnapの人生にはなにか一筋の光が射したようでした。
今だから言えるものの、その頃のcatnapは、
心に大きな影を抱えながら生きていたのです。
にゃんたは美しく、やさしく、愛らしく、
その頃のcatnapの生きる支えとなって行きました。
トイレや爪とぎの躾もブリーダーさんのところで完璧にされており、
食べ物の好き嫌いも言わない、
いつもcatnapの側にいる、そんな子でした。
もちろん子猫ですから、元気があり余っていて、
カーテン登りをして驚かされたり、
背中をかけ登ってきて肩に乗られたり、
本当に元気な子だったんです。
そんなにゃんたがご飯を食べなくなったのは、
我が家に来てから3ヶ月ほど経った頃のことです。
心配になったわたしはブリーダーさんに連絡をとって、
いろいろアドバイスを受けました。
最初はカリカリだけだと食べないようなので、缶詰をいろいろ買ってきて、
食べのいいものだけをあげていました。
わがままを言わない、こんなにいい子のにゃんただもの、
体が欲しがっているものをあげよう。そう思ったのです。
でも、やがて、それも食べなくなってきます。
今度は毎日大好きな鳥ささみを茹でてあげます。
しばらくそれでもっていたのが少しすると、
それさえも食べられなくなったのです。
これは異常だ・・・食べたそうにして来るのに、
どうしても飲み込めない・・・そんな感じなのです。
ブリーダーさんが心配して二度目の訪問をしてくれました。
「毛づやもすごくいいし、手入れもきちんとされていて
特に悪いところもなさそうなのに・・・
でも体重が軽すぎるわ。catnapさんは忙しいだろうから
うちで預かって、かかりつけの先生に診ていただくから」
いろいろ用意があるので、その日は帰っていただいて、
次の日に車で連れて行きました。
にゃんたは、わたしが帰ってからずっとドアの前で
待っていたそうです。呼んでも全然振り向かなくて
困ったわ・・・とあとになって聞いたものです。
次の日、会社から帰る途中、ケータイが鳴りました。
ブリーダーさんから発せられた言葉は信じられないものでした。
「今日、病院でレントゲンを撮ったら、
外からはわからないけど、腸が膨れているっていうの。
なにか大きな物を飲み込んで、それが詰まって
いるんじゃないかって。それを手術して
取らないとならないんだけれど、体力が無いので、
麻酔に勝てるかどうかわからないって。
でも、手術をしないとご飯が食べれないから
いずれは死んでしまうのよ。
どうするかあなたが決めることだから、考えて・・・」
ブリーダーさんの言葉は、蚊の鳴くような声でした。
いつもハキハキと豪快にしゃべる彼女とは思えない、
そんなときなのに、妙に冷静に観察できる自分がいました。
なにかが腸に入ってるって、言ったって、
何を食べたっていうのかしら・・・
余計なものを落としておいたりしないし、
拾い食いするような子じゃないのに。
そんなことを思いながら、即決をしました。
「手術をしてください。にゃんたは死んだりしないから」
涙声になっているブリーダーさんに
「わたしは泣きません。泣くのはにゃんたが麻酔に、
手術に勝ってから、嬉し涙にしたいんです。
にゃんたはこれから麻酔と闘わなくては
ならないんですよ。悲しんでる場合なんかじゃない。
お願いだから、もう死ぬようなこと言わないで。」
そう言いながら、本当は、ニャゴが亡くなる日、
わたしに呼びかけられて痙攣しながら
ふりむいた、その悲しげな顔を思い出していました。
電話を切ってからすぐにまた電話をかけました。
「これからにゃんたに会いにいけませんか?」
わたしと離れて、体力がガタっと落ちてることは
容易に想像がつきました。ニャゴもそうだったからです。
ブリーダーさんは快く、かかりつけのドクターに聞いてくれました。
けれども、、、
その夜、にゃんたに会うことはできませんでした。
明日の手術のために休みたい、ということでした。
ほんの一目でも会いたいのです、と今度は自分で
ドクターに電話をかけました。
けれども、どうしても願いはかなわなかったのです。
手術が成功したら、転院させよう。
信頼しているドクターに診てもらわないと一生後悔する。
ブリーダーさんにそうお話すると、承諾してくれました。
思えばなぜもっと早くに信頼できるドクターに相談しなかったのか。
今のわたしなら迷わずそう行動していたはずです。
けれど、あのころのわたしは怖かったのです。
にゃんたが病気だなんて思いたくなかったのです。
ましてや、命にかかわる病気だなんて。。。
++
手術当日、にゃんたはわたしを見て悲しげに にゃ〜、と鳴きました。
こんなに体力が無くなっていて、もうダメなのかも知れない・・・
ドクターには無理を言って手術の様子を見せていただきました。
お腹を切って腸を見たとき、わたしは言葉を失いました。
腫れているのです。
それ以上の表現は出来ないくらいです。とにかく、腫れているのです。
先生は「ここになにか入っているはずだ」
そう言いながら腸を切りました。
でも、もうわかっていたんだと思います。
果たして、腸の中には何も詰まってはいません。
にゃんたは、病気だったのです。
リンパ肉腫という、リンパ組織のガンでした。
だから食べれなかったんだね。
ドクターがにゃんたの腸を体内にしまい込み、
縫合を行っている間、自分に必死で言い聞かせていました。
「もう麻酔から覚めない方がにゃんたのためだ。
そしたらもう痛くないんだもの。その方がいいんだわ。」
ドクターにお礼を言って、目が覚めるまで待っていてもいいですか
と聞くと、「なにか変化があったらすぐに携帯に連絡をするから」と
帰されてしまいます。よくお願いをして病院を出ました。
30分くらい経ったでしょうか。
電話は病院からでなく、ブリーダーさんからでした。
「にゃんたは、天使になりました。。。」

ブリーダーさんのところに迎えに行くと、
にゃんたは箱に入れて貰って、
お花をたくさんいただいていました。
にゃんた、、、。おうちに帰ろうね。
にゃ〜、と遠くで声が聞こえた。そんな気がしたのは、
本当にわたしの気のせいだったのでしょうか?
今も気がつくとにゃんたのことを考えている自分がいます。
でもそれは、悲しいことなんかじゃないんです。
わんぱくだったこと、ジャンプ力があったこと、
頭がよかったこと、綺麗だったこと、素直だったこと。
わたしの理想の全てを持っているような、そんな子だったにゃんた。
もうちょっと出来が悪ければ長生きもしたのかなぁ。
catnapが将来天使になれるときが来たら、
そのときは笑顔で会おうね、そのときを楽しみに。
またね、にゃんた(^o^)/~~~
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